催眠療法と催眠術は、いずれも催眠の手法を活用していますが、その目的と実践方法には差異があります。
催眠術という用語を聞くと、多くの人がショーなどのエンターテイメントでの催眠を最初に思い浮かべるかもしれません。しかし、催眠術は催眠の"技術"を指し、それは催眠療法や舞台などでのショーだけでなく、多種多様な領域で活用されています。
 
催眠療法は、医療や心理療法の領域で用いられる催眠の応用です。催眠療法は、リラックスさせて集中力を高め、意識の深いレベルでの心の変化を促すことを目指します。この状態では、自身の心の問題に対する新たな視点を得たり、不安緩和、自己信頼感の向上などの問題を解決するための新しいスキルや戦略を学ぶことができます。
 
ショーなどの催眠術では、催眠術師が観客を催眠状態にし、しばしば奇妙な行動や信じがたいことを行わせることで観客を楽しませます。
しかし、これらの行動は全て参加者の意志に反するものではありません。催眠状態では、人々は自分の安全や価値観を守るための基本的な判断力を保持しています。
 
要するに、催眠療法は個々の心身の健康とウェルビーイング（Well-being）を向上させる目的で用いられ、
一方でショー催眠術は主にエンターテイメント目的で使用されます。
 
その他の催眠術
 
スポーツ心理学：スポーツにおけるパフォーマンスを向上させるために、催眠術が活用されることがあります。特定の技術や戦略を強化するために、アスリートは催眠状態に入り、集中力を高めたり、自己信頼を改善したりします。
 
教育：学生が試験のストレスを軽減したり、集中力を向上させたりするために催眠術が使われることがあります。また、特定の学習内容を深く理解し、記憶に定着させるためにも活用されることがあります。
 
自己啓発：個人が自己信頼を向上させたり、ストレスを軽減したり、自己理解を深めるために、催眠術の技術が活用されます。
 
ビジネス：セールスやマーケティングの領域では、消費者の意識や潜在的な欲望にアクセスするために、催眠術の技法が用いられることがあります。
 
法医学：催眠術は、被害者や目撃者が事件に関する詳細な記憶を引き出すために使用されることもあります。
 
それぞれの分野で、催眠術は人々が自己の潜在的能力を最大限に引き出し、個人的または専門的な目標を達成するのに役立つツールとして活用されています。
 
人に催眠術をかける技術：催眠術の習得に関してのご案内
自己向上のために自分自身を催眠状態に導く技術：自己催眠の習得のご案内